名刺交換のときに、無言で相手の名刺を受け取る人はいないと思います。
何かひと言添えるべきですが、普通、ビジネスの世界では「頂戴いたします」と言いながら受け取ります。
そこで、ここでは、名刺交換の際の「頂戴いたします」について、言うべきタイミングや注意点について、見ていきたいと思います。
目次
名刺交換で「頂戴いたします」を言うべきタイミングは?
名刺交換で「頂戴いたします」を言うべきタイミングはいつでしょうか。
- 両手で交換する場合
- 片手で交換する場合
に分けて、見ていきましょう。
両手で交換する場合
名刺交換の基本は、両手で渡し、両手で受け取るのが望ましいとされています。
両手で自分の名刺を差し出して渡した後、両手で相手の名刺を受け取ります。
この際、「頂戴いたします」と言いながら受け取ります。
あるいは両手で受け取った後、「頂戴いたします」と言っても良いです。
片手で交換する場合
最近では、名刺を同時に交換する場面も増えてきました。
その場合は、片手で差し出し、片手で受け取ることになります。
片手で受け取る場合にも、相手の名刺を受け取る際に「頂戴いたします」とひと言添えます。
特に、片手での同時交換の際は、受け取った後、もう片方の手をすぐに受け取った名刺に添えるのを忘れないようにしましょう。
以上、名刺交換で「頂戴いたします」を言うべきタイミングについて、みてきました。
次に、名刺交換で渡すときの注意点・受け取るときの注意点についても見ておきましょう。
名刺交換で渡すときの注意点・受け取るときの注意点は?
名刺交換で渡すときの注意点・受け取るときの注意点についても見ておきましょう。
渡すときの注意点
- 立って渡す
- 名刺の字の向き
- 自分の名刺が高くなりすぎないように
立って渡す
名刺交換は立って行うのが大原則です。
また、テーブル越しに交換することもありません。
基本的には、相手の正面に立って名刺を渡すことを意識しましょう。
名刺の字の向き
名刺を渡すときは、相手が読みやすいよう印刷文字の向きに気をつけます。
名刺の文字が相手の向きになっていることを確認して、名刺を渡します。
自分の名刺が高くなりすぎないように
自分の名刺は基本的に、おへその位置で持ちます。
ただ、片手で行う同時交換の場合、相手の名刺に気がいってしまい、自分の名刺が無意識に高くなってしまうことがあります。
気をつけましょう。
受け取るときの注意点
- 胸の高さより下にしない
- 社名やロゴが指で隠れないように
- 相手の読み方の確認
胸の高さより下にしない
名刺を受け取った後は、相手の名刺を自分の胸の高さよりも下に下げないように意識しましょう。
着席後は、机の上に置いて構いません。
ただし、その場合でも、自分の左前に置くようにします。
社名やロゴが指で隠れないように
名刺交換の際には、相手の目を見て笑顔を忘れないようにします。
ただ、そこに気がいってしまうと、相手の名刺の社名やロゴを指で隠してしまうことも起こり得ます。
名刺を受け取る際には、名刺の余白部分を持つようにしましょう。
相手の読み方の確認
相手の名前や社名など、読み方の確認は、名刺交換のときにしておきましょう。
聞き取りにくかった場合も同様です。
以上、名刺交換で渡すときの注意点・受け取るときの注意点についても見ておきました。
最後に、「頂戴いたします」と「頂戴します」の表現について、確認しておきましょう。
「頂戴いたします」VS「頂戴します」
最後に、「頂戴いたします」と「頂戴します」の表現について、確認しておきましょう。
実は、「頂戴いたします」は、「もらう」の謙譲語である「頂戴する」に、さらに「する」の謙譲語「いたす」が合わさった言葉です。
敬語表現である謙譲語が2回使われているため、一般的には「二重敬語」と言われています。
本来、二重敬語は間違った表現です。
ただし、ビジネスシーンや日常会話では厳密には二重敬語でも容認されているものがあります。
- お願いいたします
- お伺いいたします
- 拝見いたしました
- お見えになる
「頂戴いたします」もこれらと同様、二重敬語でありながら、ビジネスの世界では容認されていると言えるでしょう。
一方で、厳格な言葉づかいを徹底するビジネスパーソンがいるのも事実ですよね。
そのため、「頂戴いたします」が二重敬語であることは知っておいた上で、使用するのが望ましいでしょう。