会社1年目は日本政策金融公庫の「創業融資」にお世話になるのを、前提に考えている人もいるでしょう。
筆者もそんな一人だったので、いろいろと試行錯誤しながら日本政策金融公庫の融資を勝ち取りました。
審査をする場合、「書類準備」→「面談」→「融資」という流れになります。書類については以下の記事で紹介していますが・・・
肝心なのは、面談。バリバリにアピールをしてやろうと思っていませんか?
残念。そのままだと最悪の事態に。つまりは審査に落ちます。
しかし、ご安心ください。今回の記事では、どうすれば面談をうまくやり過ごすことができるのか解説します。
これを読めば、「審査に落ちる」という最悪の事態を回避することができるでしょう。せっかく準備したのに水の泡にしたくないですよね?
あなたの時間を無駄にしないための方法論を解説していますので、ぜひ最後までお読みください。
目次
面談は質問に答えるだけでOK
前回の記事でしっかりと準備を終えたのであれば、次は面談です。
面談と言えばどのようなイメージを思い浮かべますか?自分をしっかりとアピールしなければならないと思いますよね。
確かに会社の面談などは、自分をしっかりとアピールすると、内定を勝ち取ることができます。
しかし日本政策金融公庫の創業融資に関しては、アピールなんてする必要はありません。面接官の人が色々と質問をしてくるので質問に答えるだけでオッケーです。
以下のような質問をされることでしょう。
- これまでの経歴
- 開業する理由
- その事業の強み
- 今後の事業拡大の可能性
- 自己資金はどうやって貯めたか
- 開業にあたり、家族の協力は得られるか
- 売上、収支の見込み
- 今後、どのようにPRしていくか
- 資金用途
引用:https://camatome.com/2014/04/kojin-jigyou-nihon-seisaku-kinyukouko.phpより
ペラペラとしゃべると逆効果
前回の記事でも紹介しましたが、ツッコミどころを与えると落ちてしまいます。
ですので、自分がペラペラと喋って相手に「ん??」と思わせる情報を出してしまうと、逆効果になります。
いかに自分が情報を与えず、相手が知りたいと思っている情報を伝えていくのかがポイントなんですね。
そのコツが「自分はペラペラとしゃべらず向こうの質問に答えるだけ」なのです。
面談は計画ではなく、「あなた」を見る
「ガンガンとアピールしなくてもいいのか」
「アピールしないと評価される材料が少なくなるじゃないか」
・・・と思う人も多いでしょう。せっかく作った創業計画書をもとにプレゼンしたいですよね。
ただ、、実際に行けばわかるのですが、日本政策金融公庫が知りたいのは創業計画ではありません。
この人にお金を貸しては問題がないのかどうかです。つまりは個人をみる審査なのです。
Yさんは公庫から送付された書式のひな形を参考に創業計画書をつくったのだが、開業後の見通しや必要な資金の使途などについては、大雑把にまとめてしまったという反省がある。なので、当日説明を加えようと補足のデータや資料を用意し、計画には十分な裏付けがあることを強調したかった。
だが、担当者は本筋にはふれない。家族構成を根掘り葉掘り聞かれ、同居する孫の名前や学校までしつこく聞かれるに至って、Yさんの態度もついつい苛立ってしまった。
Yさん 孫の名前がそんなに重要なんですか?
担当者 家族構成の確認なので。
Yさん しかし、学校の名前は関係ないでしょう?
担当者 それもご家族の情報ということですから。担当者は手馴れたマニュアルの受け答えのようにYさんの抗議をかわす。こうして担当者による点検照合がようやく創業計画書に移ったのは、始まってから40分ほどたった頃だった。しかし、先ほどの執拗な質問と比較すると、担当者の興味のほどは明らかに低い。
引用:https://biz-journal.jp/2013/03/post_1617.htmlより
面接官によって若干かわりますが、筆者の場合は以下のような感じ。
- 税金をしっかりと払っているかどうか
- 家賃をしっかりと払えているかどうか
- 借金はあるのかないのか
- 家族構成はどんな感じなのか
- 親との関係は良好か
つまりは人間性という点を重視し、それ以外をそこまで重視していません。あなたが事業に関することをアピールしたところで、何のプラス要素にもならないのです。
実際、筆者もアピールしたほうがいいのかと思い、色々と意気込んでいました。そしてペラペラと話してみたのですが、、結果は否決。
その後、ココナラで出会ったアドバイザーから、面談の真実を聞き、自分の話を聞きたがっているのではなく、必要な情報だけを収集していることを思い知らされました。
- ココナラのアドバイザーについてはこちらの記事をチェック→【2023年版】日本政策金融公庫の「創業融資」をかんたんに利用する方法(準備編)
ちなみに、面談中に日本政策金融公庫の担当者はチェックシートのようなものを机の上に出しています。
気になってチェックシートを見てみると・・・「税金」「借金」などの項目があり、この項目を埋めていたんですね。つまり聞くべきことがガチガチに決まっていたんです。しかもそれは創業計画ではない、という・・。
面談の時間は短くてもOK
ちなみに日本政策金融公庫の職員の方ははっきり言って、そんなにやる気はありません。(あくまでも個人の主観ですが)
やることをやったら、すぐに出面談を切り上げてくれます。
つまり、面談の時間が短いからといって落とされるというわけではないこと。これを忘れないでください。
日本政策金融公庫の職員は聞かなければならないことを聞くだけです。そのため、早く終わった方が良いと思った方がいいかもしれませんね。
【総評】日本政策金融公庫の面談は「質疑応答」である
面談であなたがやるべき事は簡単。担当がしてきた質問に答えるだけです。
ちなみに質問の内容を非常にシンプル。
- 税金をしっかりと払っているかどうか
- 家族は何人いるのか
- 仕事はいつから始めたのか
などなど・・別に考えなくても答えられるような質問ばかりです。
もっと言えば、場合によっては、、
- 所得税を支払ったかどうかの納税証明書を持って来い
- 家族が何人いるのかわかる住民票を持ってこい
などを書類の持参を指定される場合があります。つまりは質問ではなく、モノで確認する、ということですね。
それらを指定された場合は、面談もサクッと終わってしまうことでしょう。
1番やってはいけない事はアピールです。
アピールすればするほど創業融資への道はふさがってしまうので、下手に抵抗なんかしないで、淡々と質問に答えていってください。これであなたは日本政策金融公庫の「創業融資」を勝ち取ることができるでしょう。
以上「【実はザル?】日本政策金融公庫で行われる融資面談の真実」でした。
なお、審査に落ちてしまった場合の対策については以下の記事を参考にしてみてください。