いよいよ2020年3月26日に福島県楢葉町・広野町の『ナショナルトレーニングセンターJ ヴィレッジ』を皮切りに、東京オリンピックの聖火リレーがスタート。聖火ランナーのトップバッターは、2011年にワールドカップ女子サッカーで優勝した「なでしこジャパン」の皆さんが務めるそうです。
全国47都道府県を121日間かけて回る聖火リレー。
4社のスポンサー枠と都道府県の募集枠からの応募で決まった総勢約1万人が一人当たり200メートルずつ走りゴールへとつないでいくわけです。
聖火リレーランナーには公式ユニフォームとトーチが一人1本用意されるのだそうですが、ランナーはこの公式ユニフォームとトーチを聖火リレー後もらえるのかどうか気になりませんか?一生に一度の記念品、ランナーでなくても手に入れられるなら手に入れたいところですが…。
当記事では話題の公式ユニフォームの素材やトーチのスペックについて、さらにリレー後のユニフォームとトーチの行方はどうなるのか現段階でわかっていることをリサーチしました。是非ご覧ください。
目次
ユニフォームは聖火リレーランナーしか手に入れられない
2019年6月に聖火ランナーの着用するユニフォームがお披露目されましたね。
デザインは尾花大輔氏による監修で、白地に赤のタスキが左肩から右わきに描かれ胸の中央に聖火リレーのエンブレム(3つの朱色の四角形を聖火の炎に見立てている)をあしらったもの。
浮世絵で使われる「抜きぼかし」というグラデーションの手法も日本的な雰囲気が垣間見えてステキ。
尾花氏によると「(たすきには)世界と人々の思いをつなげるという大きな役割が込められている」のだそう。
工夫はユニホームの素材。
リレーのスポンサー、日本コカ・コーラ社の協力でペットボトルのリサイクル素材が15%ほど使用されるそうで、社会の持続可能性に配慮したということです。
公式アンバサダーの石原さとみさん着用の様子を見ましたが、スッキリした赤×白という伝統的な日本の配色だな、という好印象。
聖火ランナーは、聖火リレー後このユニフォームはいただけるのだそう。
非売品なので、一般の人は買うことが出来ません。
ランナーにとってはとても貴重なものとなりそうですね。
トーチの素材には東日本大震災の仮設住宅が再利用
次はトーチについてですが、これもユニフォーム同様、持続可能性や復興に対する配慮を欠かしていない。
主な素材のアルミニウムのうち、30%はあの東日本大震災の仮設住宅のアルミが再利用されているというのです。
過去の惨禍の象徴が平和の象徴であるオリンピックに再生される、日本の復興への想いを感じることが出来ます。
さらにアルミを日本の象徴的な桜の文様に成形した高度な技術にもとんでもない秘密が。
実はトーチには継ぎ目が全くないのです。
これは、新幹線の製造にも使われている製造技術(アルミ押出成形)を用いているといわれ、継ぎ目をなくしたことで聖火が消えにくく、持つ人にも軽量化を実現したということなんですね。
秘密はまだあります。
トーチには山岳用ガスコンロの技術が採用。秒速17メートル以上の風や1時間50ミリ以上の雨でも炎が消えないようになっているのです。
なかなかのハイスペックですね。トーチの仕様は全長710mm、重さは1.2kg、色は桜を意識した美しい桜ゴールドです。
聖火リレー後のトーチはランナーが強制的に買い取り⁉
2019年12月28日付けの朝日新聞の情報によると、大会組織委員は聖火トーチを“売り切る”という方針を固めました。
販売金額は何と1本7万円!
しかし、これは原価に近いそうで、儲けはない金額なのだとか。
個人的には少々お高い気もしますが…記念としてほしい人には何としても手に入れるでしょう。
しかし、残念ながら一般人にはトーチの購入は出来ません。
購入の権利があるのは聖火リレーのランナー…ということは、売り切ると言い切った大会組織委員の思惑は聖火リレーランナーに強制的に購入させる気なのでしょうか?
トーチは聖火ランナー全員に1人1本で製造しているので約1万本ある計算になります。
一般人に買い取らせずこれを全部売り切るには聖火ランナーに出来るだけ買い取ってもらいたいということなのだと思いますが、聖火ランナーにとっては想定外の出費になる方もいるでしょう。
そもそも、聖火ランナーは応募時点では現地までの交通費・宿泊費は自己負担ということのみはっきりしていましたが、トーチに関しては値段も明確にはなっておらず、購入に関しても従来の例でいうと「購入の権利」が出来る程度の認識しかなかったはずです。
大会組織委員の方針はというと・・・
結論から言うと、先程の大会組織委員の方針では購入は「強制ではない」ようです。
聖火ランナーの購入者が少ない時のことも考えて、「聖火リレーが通過する自治体などに購入を働きかけて」トーチをすべて売り切るということのようですね。
聖火リレーが通過する市町村は日本全国で858か所あるとされています。
全1万本のトーチのうち、858か所が引き受けるトーチはいったい何本になるのでしょう。
1本のお値段がお安くないだけに、大会組織委員の方でも出資増とならないようにヤキモキしているのかもしれません。
オリンピックの趣旨から儲けるための手段にしたくない、との考えから一般人に購入できないようにしているのでしょうか。
確かに今のご時世、ネットで希少価値のあるものはどんどん青天井で値が上がっていきそうな予想はつきますけれど…。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
オリンピックにも色々な楽しみ方があると思いますが、聖火リレーのグッズ一つとってもこんなに色々ドラマがあることに驚かされます。
3月26日の聖火リレーのスタートはもうすぐ。
あなたも色々な角度でオリンピックを楽しんでみませんか?