最近、若手政治家が育休取得宣言するなど、何かと男性の育休に関しては話題がつきません。
三菱UFJ銀行が男性行員に育休義務化を始めるなど、世間は男性の育休を“義務化”という動きにシフトしつつあるようにも思えます。
イクメンというワードも普通に聞かれるようになりましたが、その一方で、旦那が育休を取ってくれたのはいいんだけど…どうやら、妻の方には何やら言い分がある様子。
当記事では、産後の旦那の育休の裏で、ムカつく気持ちを抱えている妻をリサーチし、何に対してストレスなのか、産後妻と旦那はどういう形で協力し合っていくのがお互い納得できるのかを検証します。
旦那が育休を取った人も取らない選択をしたご家庭も、ぜひご覧ください。
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目次
産後の妻はムカつきやすい⁉
従来、産後の妻のイライラをよく「産後ブルー」などと表現していましたが、少し前にNHKの番組『あさイチ』の中で「産後クライシス」という概念が提唱されました。
つまり、出産してから2~3年の間に夫婦仲が悪くなるという現象をさした言葉なんです。
洋の東西を問わず、昔から産後のこういった危機はどこの夫婦にもありがちだとされてきました。
原因の一つには妻のホルモンバランスの乱れがあるとされていますね。
妊娠中おなかの子に必要とされ大量に分泌していたホルモンが出産によって急に不要になれば、バランスが崩れてしまいます。
人によっては攻撃的になることもあるでしょう。
その他にも、赤ちゃん中心の生活になるため、いちいち旦那のことなど気にしていられない、オムツに授乳に寝不足が続きなおさらイライラ、そもそも旦那は細かいことに気が付かず
「気付けよ!」と思うことをやってくれない…などなど、あげればきりがないでしょ?
そんなピリピリした状態が続けば、妻の方は「こんな役に立たない旦那なんかいてもしょうがない」旦那の方も「イライラばかりして何が不満なんだ」と逆ギレ、ついには離婚…という「産後クライシス」に至るわけで…。
旦那の育休が新たな“産後クライシス”を生む?
冒頭でもお話ししたように、最近イクメンという言葉と比例するように「男性の育休」を取らせる動きが出ています。
いっぱいいっぱいの産後の妻にとってはいてもらえれば助かることはたくさんあります。
特に初めての子を授かった時は全てが手探りですから、妻の方も本当はとても心細いのです。
旦那の帰宅が仕事で遅い時に限って子供の容態がおかしくなったりしたとき、身近に支えてくれる家族がいない怖さ。
小さな命がこんなにも周りの大人をおろおろさせるものかと、我ながら情けなくなります。
…とそこまで聞くと、男性の育休は両手を挙げて賛成したいのですが、中にはこの育休をこんなふうにすごす旦那がいるそう。
信じられます⁉
【育休取得男性32%が「育児は2時間以下」】
せっかく家にいてもらうのだからあれもこれも…と期待したのが間違い。
ある民間の調査で、育休を取った3人に1人の男性が実際に育児に費やした時間は1日に2時間以下しかないという衝撃の結果が。
じゃ、その他の時間はいったい何に使っているのでしょう?
【何日かは遊びに行くことに使っていた】
一応育児休業給付金として旦那も給与の67%は「育児ために」時間とお金をいただいているのに…(現段階で政府は育児休業給付金を80%に引き上げる案を策定中らしいですが)。
妻の怒りはもちろんのこと、こんな社員に育休をとらされた会社もお気の毒としか言いよ
うがない。
有給休暇ではないのに…こんなことなら、育休なんか取らないで、通常通り勤務してもらって、なるべく定時で帰宅してもらった方が家計の助けに。
妻だって職場に出勤できず、通常の収入よりグンと減っているわけで。
いったい何のための休業⁉
【「妻を手伝ってる」という他人ごと感】
家事育児は全部本来妻の仕事で、自分は一時的なお手伝い。
言われればやるけど何をしたらいいかわからない、気が付かない。
こんな感覚で育休取られたら、妻の負担はほとんど変わりないかも。
むしろ邪魔⁉
こういう旦那に限って妻が少し動けるようになると「ご飯まだ?」とか平気で言う。
特に、上にも保育園や幼稚園に通っているような子がいればなおさら、送り迎えだけでなく登園の準備や子供の話を聞いてあげたり、不足した家の中の雑貨品を買い足したり、年末しかしないものと勝手に旦那が決めてかかっているトイレや風呂の掃除のこと…。
あ~いったいどこまで妻に言わせる気なんでしょうか?
「とるだけ育休」にしないために
スマホのアプリで母親向けの情報発信をしている会社が、このような取りあえず育休は取るものの中身が伴っていない…という現象を「とるだけ育休」と称して警鐘を鳴らしている、というニュースを最近NHKでみました。
その一方で、20%の男性が8時間を超える育児をしており、「子供と触れ合える時間が取れて視野も広まった」という前向きな意見も。
育児は始まったばかりで産後だけ協力すればよいのではなく、育休終了後も普段から育児を2人で一緒に共有化していきたいもの。
父親になる旦那には一緒に母親学級ならぬ父親学級的なものに出産前から関心をよせ、他人ごとにさせない姿勢が大切かも。
「育休取るなら出世は諦めろ」という旧態依然とした会社もある中で、積極的に経営者が率先して育休を取り、従業員にも当然のこととして育休取らせる会社も日本にはあります。
育休を取るのであれば、会社の仕事に支障をきたさぬよう仕事の内容を同僚と共有化しておく、妻と計画的に何をすべきかを話し合っておく、などの取得する側も準備を抜けなくしたいものですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
旦那の育休を否定しているわけではなく、勘違いしている旦那をなくしたい、というのが本記事の狙いであります。
旦那様、産後でムカつくことをたくさん抱えている妻と向き合って「自分に出来ることはないかな…」と頻繁に声掛けしてみてください。
そして育休をきっかけに一緒に育児する体験をどうか共有化してほしい、育児は育休だけではないのだということに気が付いてほしいのです。