虚言癖は、精神医学上のカテゴリー分けは難しいですが、「パーソナリティ障害」に近い位置にあると考えると、理解しやすいかもしれません。
目次
パーソナリティ障害とは?
パーソナリティ障害は3つのカテゴリーがあります。A群、B群、C群です。
このうち、B群にあたる反社会性パーソナリティ障害、演技性パーソナリティ障害、境界性パーソナリティ障害、自己愛性パーソナリティ障害・・・・の方の症例と虚言癖のある方は行動の傾向が似ているのです。
「パーソナリティ障害」は、どのようにとらえたらよいか?
「精神医学の考え方」で考えれば、最近は病気としてとらえるよりも、だれにもある「性格」が偏って起きているトラブルと考える傾向になりつつあります。
先天性のものとしてではなく、後天的に起きてきているととらえる方がいいのかもしれないと、いうことです。行動を重ねているうちに、傾向が偏ってできると、とらえることができるかもしれないのです。
そのように考えるならば、「虚言癖」は後天的な部分も少なからずあるのではないか、ということになります。
虚言癖に関する資料はまだまだ少なく、精神医学との明確な線引きは難しいです。
・・・ただ、現在のようないろいろな価値観があって、いろいろな考え方がある世の中で、枠の中に収まる行動をとり続けることが困難な場合に、何かの不適応を起こすことは、誰の身にもあり得ることだ、と考えた方が、虚言に悩まされる本人、または周囲の現在の状況を打破する突破口になるかもしれません。
なんらかの手を打つ必要があるサイン
「あいつの行動はよく分からない」とか、「変わったヤツだ」とか世間一般の評価の許容迷惑圏内に収まっている場合はいいのです。
が、虚言癖のせいで次のことが起きてきたら、なんらかの治療または改善が必要になってきます。
①本人が苦痛を感じている場合
②周囲が苦痛を感じている場合
③同じトラブルを何度も繰り返している場合
このような場合は、やはり放置していると深刻化を招く恐れが出てきます。
このような状況まで来ていれば、次にどのような手を打つべきなのか、考える必要が出てくるでしょう。