「など」と「等」の使い分け方は?ひらがなと漢字ではどちらが正解?

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言葉遣い

ビジネスシーンにおいて、文章を書くことは多いと思います。

書くとき、「など」と「等」はひらがなと漢字のどちらで表記するのが正しいのか、使い分けに迷ったことがあるのではないでしょうか?

どちらも複数の意味を表すときに使いますよね。

「など」と「等」に使い分け方や、意味に違いはあるのでしょうか?

そこで、ここでは、「など」と「等」の使い分けについて詳しく見ていきたいと思います。

目次

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「など」と「等」の使い分け方は?

「など」も「等」も基本的な使い方は、同じようなものを並べて「似たようなものが他にもあります」と伝えたいときに使う語です。

普通の国語表記、一般的な文章では「など」のひらがな表記が奨められているようです。

公用文に関しては「等」は「とう」もしくは「ひと(しい)」としか読みません。

国語辞典で「等」は「とう」「ひと(しい)」「ら」「など」の四つの読み方が載せられています。

しかし、常用漢字表には「等」は「とう」「ひと(しい)」としか記されていないからです。

法令分や公用文を始めとする正式な書面で、「など」と読ませたいときは、ひらがなで表記するのが望ましいです。

一般的な文章でも、複数の意味で使用する場合、迷った時は「など」のひらがなで表記をするのがよいと思います。

他にも、文の見た目の印象や、読んだときのリズムから意図的に混在させることもあります。

例えば、

「A社やB社、C社等のカタログ、パンフレットなどを扱っています」

これをどちらかに統一すると、

「A社やB社、C社などのカタログ、パンフレットなどを扱っています」

「A社やB社、C社等のカタログ、パンフレット等を扱っています」

使い方を間違っているわけではありませんが、文全体を読むとテンポが悪くなりますよね。

基本的には、どちらを使っても間違いではないので、語感が良い方で決めるのも一つです。

複数の意味で使用する場合は、相互に入れ替えることができます。

ここまで、「など」も「等」も基本的な使い方は、同じようなものを並べて「似たようなものが他にもあります」と伝えたいときに使う語ということを紹介してきました。

次は、「など」の意味と使い方について紹介していきます。

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「など」の意味と使い方

ここから、「など」の意味と使い方について紹介していきます。

「など」には複数を表す助詞以外の意味をもつ使い方があります。

意味と使用例を少し紹介します。

同じようなものを並べて示す。

「野菜は、玉ねぎやじゃがいもなどです」

複数のものを並べて同種類のものがあるという意を示しています。

「資格は、簿記などを持っています」

同じようなものの中から、一つを例として示すこともあります。

軽く見る気持ちを表す。
「彼など、私の足元にも及ばない」
「など」には対象を軽んじたり、見下げる意味合いがあります。
「私などにはとても無理です」
あまりいい意味ではありませんが、卑下するときに使うこともあります。
そのものと断定せず、他も含まれることを暗に示す。
「これから食事などいかがですか?」
物事を婉曲に表すこともあります。
少し遠回しなニュアンスになり、口にだしやすいですよね。
強意を表す。
「うそなどつかない」「悪くなどない」
物事を強調させる意味でも使います。
このように、「など」には複数を示す以外の意味も多くあります。
使い方によっては、曖昧でまわりくどい印象を与えますよね。
不要な「など」は使わないように気をつけましょう。
ここまで、「など」の意味と使い方について紹介してきました。
最後に、「等」の意味と使い方について紹介していきます。
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「等」の意味と使い方

最後に、「等」の意味と使い方について紹介します。

辞書で「とう(等)」と調べると、

  1.  同種のものを並べて、その他にもまだあることを表す。など。「英・仏・独―のEU諸国

  1.  助数詞。階級順位を数えるのに用いる。「一―、二―」

デジタル大辞泉 小学館より引用

「とう」の意味の中に「など」がありますね。

意味は同じということです。

あとは階級や順位を示すとき、「一等賞」などに使います。

「等」の読み方には「ら」と読むこともあります。

「ら」も複数の意味を持ちますが、使用するのは「人」に対してだけです。

「子供等を呼ぶ」のような使い方です。

また、「ら」には「など」と同様に、強意や示唆、見下しの意味も持っています。

「あいつらには呆れた」「ここらで休憩にしましょう」などの使い方もあります。

このような意味として使う際、「等」は使いません。

「など」と「等」は微妙に異なる意味を含んで使用する場面もあるので、それぞれの意味をしっかり理解して使用していきたいですよね。